内科
血液内科
当科の特徴
当科では、さいたま市内を中心とした血液疾患患者さんの造血器腫瘍に対する化学療法、再生不良性貧血に対する免疫療法など各種治療を提供しています。入院診療については3名の血液内科医で担当し、下記の活動実績欄に記したように、多様な血液疾患に対する入院加療を行なっています。治療中は免疫不全状態が長期間続くため、無菌治療室(2床室x2、計4床)も利用しています。外来診療については非常勤医師の協力も得ながら、輸血療法や外来化学療法など実施しています。
血液疾患の初発症状は様々で、他科を受診されている患者さんが紹介される例も多くあります。また、全身疾患であるため治療を進めるにあたり他科の先生方の御協力が不可欠です。血液疾患の場合、治療期間が長くなることが多く、様々な合併症の対応などがあり、医師、看護師、薬剤師、リハビリスタッフ、管理栄養士、ソーシャルワーカーなど多くのスタッフで協力して診療を行なっております。
活動実績
2023年4月~2024年3月 血液疾患による総入院件数160例
疾患別入院患者数(複数回入院は1回のみ記載)
急性骨髄性白血病 | 16 |
骨髄異形成症候群 | 17 |
急性リンパ性白血病 | 2 |
慢性骨髄性白血病 | 1 |
多発性骨髄腫とその類縁疾患 | 1 |
リンパ腫 | 47 |
再生不良性貧血 | 2 |
赤血球異常 | 2 |
特発性血小板減少性紫斑病 | 6 |
その他 | 7 |
2023年4月~2024年3月 化学療法件数 外来 452件・入院 249件
今後の目標
さいたま市内に限らず、周辺地域の血液内科病床は慢性的に不足しております。市内外にかかわらず、可能な限り受け入れしておりますが、満床でそれが困難な場合もあり心苦しく思っております。近年、外来で実施可能な化学療法も増えており、疾患と患者さんの状態によりますが、通院治療を選択することが可能となってきています。これにより、より多くの方に治療機会を提供できるよう努めて参ります。
血液疾患に対する治療の多くは当院で実施可能ですが、放射線治療、造血幹細胞移植など一部の治療については当院に設備が無いため実施できません。造血幹細胞移植は主に自治医科大学附属さいたま医療センターと連携し、その他の治療についても近隣医療機関へ協力を依頼し対応いたします。
日頃より近隣の医療機関の先生方から患者さんを御紹介頂いており、関係各位に感謝申し上げます。今後も地域の先生方の御協力を賜りながら、個々の患者さんの病状、環境に合わせた医療を提供できるよう尽力して参ります。
スタッフ
和田 英則 |
血液内科科長 日本血液学会血液専門医 |
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