新規CT装置 「Aquilion ONE Nature」導入について
当センターでは2021年3月末、キャノン社製CT装置(320列)を導入致しました。
以前は、同メーカーの64列CTが稼働いたしておりましたが今回新しく導入した320列CTは精密な画像情報を提供することができるようになります。
320列CTのメリット
- 0.5mm幅で160mmの範囲が一度に撮影でき、心臓や脳全体などの範囲では1回転で撮影が可能となることにより高精細な画像が提供できます。
- 装置の性能が向上したため造影剤の使用量の低減が可能。
- 今までの64列CTに比べ被ばく低減が可能。
- 16cmの撮影範囲を何度も繰り返し撮影することで今までのCT装置にある形態診断にプラスして機能診断が可能。(造影検査におけるDynamic Volume Scan)
■頭部 脳血管 |
■胸部 |
■心臓 冠動脈 |
■下肢血管 |
新機能
造影検査におけるDynamic Volume Scan
造影剤を注入しながら寝台移動をせずに同じ部位を経時的に繰り返し撮影することで4D(3次元+時間軸)の血流動態情報を得ることが可能となりました。
この機能と専用のWS(ワークステーション)により、早期の脳梗塞の治療に必要な情報であるペナンブラ(早期に血流が再開すれば助かる領域)を評価することが可能となりました。当院は血栓回収療法(血管内治療)を行える施設であり、治療方針の決定に役立つ検査になります。